MACDという存在。ヒドゥンを見逃さないための最後の砦。

FX構造研究ノート

MACDは、もちぽよ氏に出会ってからずっと使ってきた。
だけど、ある時から、MACDをエントリー根拠やEXIT根拠のひとつにしすぎていたことに気づいた。
結局それが原因で、チャートの本質を見失っていたように思う。

ここ最近までは、ずっとMACDを消していた。
だけど、ふとした瞬間に「やっぱり必要だな」と思う出来事があった。
MACDがないとエントリーできない。
そしてそれは、エントリーできないだけじゃなく、“負ける理由”にも繋がっていたのだ。


MACDを使う理由。ヒドゥン・ダイバージェンスの検出。

MACDを使う一番の理由は、ヒドゥンダイバージェンスの検出だ。
これが見えないと、主軸時間足(たとえば1時間)のトレンドが調整に入ったとき、
「押し戻しが完了した」と思って早すぎるエントリーをしてしまう。

1時間足がトレンド中、15分のGMMAが整って、ローソク足が長期群を上抜けして確定。
「よし、ここで押し目完了だな」
そう思ってエントリーすると、即逆行。

これが、ゴールデンクロスやデッドクロスでエントリーができないと言われる理由なんだと思う。
1時間の方向に逆らっていないのに、なぜか負ける。
でも、それは“まだ1時間の調整中”だったというだけの話なんだ。
1時間足が抜け出して確定したときこそ、トレンドが再開する。
その“初動と思われる場所”と、“まだノイズでしかない場所”を見分けるために、
15分のダウ理論をベースにしたヒドゥンダイバージェンスを見る。
それが僕にとってのMACDの役割。


都合の良い解釈と、シナリオの終わらせ方。

人間は、自分の都合の良いように全てを解釈してしまう。
少なくとも僕はそうだ。

1時間が同じ方向、押し戻し中。
15分以下が1時間のトレンド方向に向いた。
ヒドゥンも出ている。
「これは1時間の流れに乗るチャンスだ!」
――これが間違いなんですよね。

もちぽよ氏が言っていた「利確後の伸びを気にしない」という言葉、
あれがようやく理解できた。
エントリー根拠にした足でシナリオを終わらせているからなんです。
それが一番勝ちやすく、結果としてしっかり利益を残せるから。

でも僕は、どうしても“欲が深い”タイプだ。
いい位置で入れて、即伸びても、建値や損切りで終わってしまう。
それでは本当に意味がない。

じゃあどうする? 本流に乗るには?
ここは、まだ模索中。
だけど、今自分の中で勝率が安定している形がある。
それを、次の記事でしっかり記しておこうと思う。


トレードの組み立て方と時間足の完結。

15分のダウではトレンドが出ていても、1時間ではまだ調整中という場面はよくある。
GMMA的には逆らう形になるけど、
MACDのヒドゥンを拾い、1分の短期群にも逆らわず、
しかも1時間のトレンド方向と一致している。
これが僕の中で「条件が揃った」と言える場面だ。

ただ、ここで大切なのはもう一つ。
15分を根拠に入ったなら、15分で完結させる。
5分を根拠にしたなら、5分でEXITまで完結させる。

どれだけ条件が揃っても、
「1時間に伸びるかもしれない」という期待を持った瞬間に崩れる。
期待は捨てて、時間足ごとに区切る。
それが自分にとっての一番のリスク管理になっている。


MACDは“補助”ではなく“導き”。

今の僕にとって、MACDは「補助」ではなく「導き」だ。
ヒドゥンダイバージェンスを拾うことで、
調整中の相場の中にある“再開の気配”を見抜くことができる。

チャートは大きな時間足だけで動くわけじゃない。
だからこそ、ヒドゥンを見逃さないこのMACDが、
僕のトレードの中では欠かせない存在になっている。